ふたりぼっち

WE ARE YOUNG.

もしも私が死んだら

 

 

もしも私が死んだら。

 

この間、暗い帰り道を歩きながら閃いたのだけど

もしも私が死んだときは、骨を海にばらまいて欲しい。

 

お墓参りは海に行けばいつでもできる。

海なんて全部つながっているから、どこでだってできる。

東京湾でも、青森の海辺でも、沖縄の砂浜でも。

なんなら外国に行ったときだってできる。

 

気が向いたときに、落ち込んで海が見たくなったときに、友だちと海水浴なんか行っちゃってるときに。

いつだって、海に向かって綺麗な花でも一輪投げ入れて

「元気?」とか聞いてくれればいい。

手なんか合わせなくていいし、目だって閉じなくていい。

心の中で念じなくていいから、声に出して、気軽に話しかけてくれればいい。

 

花は何でも好きだけど、白くて小さい花が特に好きみたいだから

カスミソウとか嬉しいよね。うん。マーガレットとかね。

 

そうだ、それから、

できれば骨は半分に分けて

父の故郷である南の離島と、母の故郷である北の港

それぞれの海にまいて欲しい。

東京で生まれ育った私だけれど、どちらも自分の血であり根っこだと思っているから。

 

17歳くらいの頃は、大切な友だちに向けて

あなたが死んだら私の生きる意味がなくなってしまうじゃないかなんて

切羽詰まった若さに任せて、本気で歌い叫んでいたけれど

今は、私が死んだときは大切な人たちがそんな風に思わずに済むようにしたいなぁ

そう思って、思いついた遺言がこれです。今のところね。

 

この気持ちとすごく似た気持ちを書いた詩を読んで

私も言葉にしたくなってしまったのだ。

母が急に教えてくれた「さよならのあとで」(ヘンリー・スコット・ホランド作、高橋和枝)という詩。

あああそれだ、その気持ちだ、と思いながら

私はまだものすごく身近な人や親しい人と死別したことがないのに

その時のことを思い浮かべるというよりかは、もはや思い出すように泣いてしまいました。

 

謎の咳のせいで全然眠れなくて

仕方なく本でも読もうかと思ったらこんな気持ちをまたひとつ貰えちゃうんだから

やっぱり眠れない夜は無理して眠ろうとしなくてもいいんだなと改めて。

もうしばらくは夜に住みます。

あとはもう腹筋割れそうなので早く謎の咳を治します。

 

f:id:wagamama428:20200120045617j:image

 

綺麗な水平線。

それじゃあおやすみなさい。